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正中二年七夕御会和歌懐紙(十二通)

しょうちゅうにねんたなばたごかいわかかいし

概要

正中二年七夕御会和歌懐紙(十二通)

しょうちゅうにねんたなばたごかいわかかいし

その他 / 鎌倉 / 近畿

鎌倉/1325

1帖

重文指定年月日:19840606
国宝指定年月日:
登録年月日:

公益財団法人冷泉家時雨亭文庫

国宝・重要文化財(美術品)

 正中二年(一三二五)、後醍醐天皇が内裏で催した七夕御会の際の和歌一首懐紙十二紙がまとまって存しているものである。
 懐紙はいずれも厚手良質の楮紙を用い「七夕同詠七夕契久和歌」と歌題を掲げ、官職姓名を一行に記し、詠歌一首を三行半に書している。筆者は、大納言北畠親房、権大納言洞院公敏ら十二人で、各紙の寸法は一様でなく、縦はおよそ三八~四四センチメートル、横はおよそ五七~七〇センチメートルと差異があるが、身分の相違による料紙の大小は認められない。現状は身分に従って、料紙左端を紙撚で綴じており、その紙撚の結び方は冷泉家古来の作法に則っていると伝えられている。
 この和歌御会については『花園天皇宸記』(正中二年七月七日条)に記載があるほか、懐紙中の五条為嗣の歌が『臨永和歌集』に収められており、この懐紙が正中二年の七夕御会の際のものであることが確認される。鎌倉時代の宮中御会における和歌懐紙のまとまった遺品として貴重である。

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