円覚寺跡
えんかくじあと
概要
S47-5-173円覚寺跡.txt: 円覚寺は、首里城の北麓ハンタン山の入口にあり、沖縄第一の巨刹で、臨済宗総本山、かつ尚王家の宗廟であった。
弘治10年(1497)尚真王が京都の臨済宗僧芥隠を開山として創建し、鎌倉円覚寺にならって禅宗七堂伽藍を備え、同時に宗廟「御照堂」を建てたという。山門外に放生池と石橋を築造、また弘治14年に円覚寺前に円鑑池・弁財天堂を造った。
円覚寺は今次大戦まで伽藍のほとんどを備えていたが、戦災と戦後の破壊で旧観を失った。しかし放生池と石橋、石階・石垣の一部は遺存し、最近、総門・両腋門とそれにつづく石垣が修復された。また弁財天堂と天女橋も修復された。円覚寺の伽藍の遺構は、現在琉球大学の運動場の地下に残っており、将来におけるその整備は、沖縄における貴重な仏教遺跡という観点からも大いに期待されるところである。