戯瓢踊
けほんおどり
概要
これは和歌山県御坊市薗に伝承されているもので、十月五日小竹八幡神社の祭礼に、別院堂前及び美里町浜之瀬の御旅所で老若男女七、八十人によって踊られる。
紀州九代藩主徳川治貞より贈られた御書(四恩状)を読み上げ、続いて長さ三尺の天然の大奇瓢を先頭に、太鼓、鼓、鉦、小さい瓢などを持った者が、歌につれて二列に対向したり、円陣になったりして踊る。
ケホンのほかにキョヒョン、ケヒョンなどとも称するが、いずれも瓢を叩く音から来ている。本来、鉢叩きの遺風とされ、歌は空也作と伝える鉢叩きの歌をうたう。一説には毛坊主をケボンと称するゆえに、毛坊主の芸能であるともいう。念仏系の踊として特色の濃いものである。
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