厚岸床潭沼の緋鮒生息地
あっけしとこたんぬまのひぶなせいそくち
概要
・床潭沼は周囲約2.5キロメートル、面積約10ヘクタールで、深さはほとんどが2メートル前後の浅い泥炭海跡湖沼で、南北に長い十字形をしています。
・周囲をヨシ、スゲなど多くの湿性植物で覆われた富栄養湖沼で、沼水に含まれる酸素の比率も高く、植物プランクトンで赤系統の色素カロチノイドを含むアオコと呼ばれるランソウ類などが豊富なので、緋色を出現させる緋鮒の生育には最適な沼です。
・緋鮒はフナとワキンの中間種で、普通のフナのなかから突然変異によって体色の赤いものが出現したといわれていますが、緋色を出現させるのは緋鮒の素質を持っているものだけで、孵化して1年は体色が黒いのですが、1年後に腹部から徐々に変化していきます。
・昭和40年から緋鮒の生息調査が行われていますが、フナに対する緋鮒の出現率は1パーセント弱と低い割合なので、貴重な魚として保護されています。