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十三宝塚遺跡

じゅうさんぽうづかいせき

概要

十三宝塚遺跡

じゅうさんぽうづかいせき

史跡 / 関東 / 群馬県

群馬県

伊勢崎市境伊与久

指定年月日:19880111
管理団体名:

史跡名勝天然記念物

 伊勢崎市の東方、赤城山麓の末端に形成された台地上に位置する。
 遺跡は北・西・南を大溝で画した東西約180メートル、南北約250メートルの範囲をもち、全体に不整形の方形を呈する。枢要部はこの区画の北寄り中央部に構成され、その遺構は南・西の各辺82メートル、東辺92メートル、北辺60メートルの不整台形状に柵をめぐらし、南辺中央部には掘立柱建物からなる門跡がある。更にその内部中央には掘込地業をもつ建物基壇、その西南部には方形基壇も配されている。
 またこの枢要区域の東一帯は、2間×3間の建物規模を主とした20棟以上の掘立柱建物がある程度、規格をもって並び、しかも3つのブロックに分けられるという付属地区の構成が知られる。この遺構配置状況がきわめて官衙的な様相を示していることから、この遺跡を奈良時代から平安時代に及ぶ佐位郡衙と推定する説が提起されているのも由なしとしない。また各種の施釉陶器、『倭名類聚抄』に載る佐位郡内の多くの郷名の頭字を印した郷銘瓦の出土などはこの説を補強するものかと考えられている。
 しかし史料的にはなお特定の郡衙とすることは困難であるが、古代地方官衙の形態を窺ううえで重要であるのみでなく、古代上野地方の古代史究明においても逸することのできない重要な遺跡といえる。

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