内子及び周辺地域の製蝋用具
うちこおよびしゅうへんちいきのせいろうようぐ
概要
伊予は、庄内・仙台・会津の漆蝋、松江・安芸・薩摩の櫨蝋と並び、全国的に著名な蝋産地の一つであった。中でも内子とその周辺地域は、櫨の木の成育に適した自然条件にめぐまれ、蝋晒し法の創意工夫なども相まって、中心的産地として明治30年代から大正初期には全盛時代を迎えた。
この資料は、内子町が町内を中心に、その周辺地域も含めて、製蝋に関する用具類を広く収集したものである。製蝋用具は蝋搾り用具、蝋晒し用具、白蝋づくり用具と大別され、さらに関係資料として材料採集・運搬用具、蝋燭づくり用具、製品、交易用具、仕事着、飲食用具、家具・調度、信仰・儀礼用具なども含んでいる。