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栃木県上神主・茂原官衙遺跡出土刻書瓦

とちぎけんかみこうぬし・もばらかんがいせきしゅつどこくしょがわら

概要

栃木県上神主・茂原官衙遺跡出土刻書瓦

とちぎけんかみこうぬし・もばらかんがいせきしゅつどこくしょがわら

考古資料 / 奈良 / 関東

栃木県

奈良時代

1461点

栃木県宇都宮市竹下町380-1

重文指定年月日:20240827
国宝指定年月日:
登録年月日:

宇都宮市・上三川町

国宝・重要文化財(美術品)

 上神主・茂原官衙遺跡は、古代下野国河内郡衙と考えられる。本一括はその内、8世紀後半の礎石瓦葺建物跡から出土した刻書瓦である。
 その内容はほとんどが人名で、主に当時の郷名と共通する氏、および名が刻書される。最多の氏は「酒マ (※)」次いで「雀マ 」であり、「丈マ 」「大麻マ 」「白マ 」なども比較的多い。主に当時の河内郡にあった郷名と共通し、酒部郷・丈部郷・大續(大麻)郷・真壁(白髪 )郷と関連する。「神主マ 」や「雀マ」は、「上神主・下神主」「雀宮」という現在に残る地名と関係する。
 同一の氏・名においても、文字遣いや筆跡が異なる刻書があり、2名から3名の書き手の存在がうかがえる。
 これらは礎石瓦葺建物に関する、河内郡およびその周辺氏族の関わり方や、瓦の生産・供給の在り方をうかがい知ることができる、貴重な遺構出土の一括である。
 ※「部」の略字として、つくり(阝)の部分のみが使用される。これをさらに略して「マ」の字状に表現される。ここでは、形が近い片仮名のマで記載している。

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