未詳

鎌倉時代

（品質構造）
ヒノキ材、寄木造、彫眼、彩色。
　頭体通して根幹部は、正中線にて左・右二材（最大幅右26.0㎝、左24.5㎝）を寄せ、内刳する。左・右材はそれぞれ体側および両前膊の一部を含むが、両前膊端部には両手先を挿し込む丸枘穴をあけた別材を足す。脚部は横一材を下腹部に矧ぎ付ける。像底では、体部で約7.0㎝刳り上げて、刳り上げ面を蓋板状に彫り残す。なお中央部に不整形の穴をあける（当初からかは不明）。脚部底面は、前方から徐々に深く削り、体部につなげる。
　表面仕上げは、髪に墨が残り、着衣の一部に錆下地および黒漆が残る。ただし彩色は全く残らない。
（形状）
　髪は中央で振り分け、両耳をおおって、両耳下で一房を分けて肩前に垂らして水平に切り揃え、他は背面に垂れる。両眼を開き、口は少しあけて上歯をみせる。右手は膝の上に置き、左手は屈臂するが、両手先を亡失する。脚部は衣に覆われて足の組み方は判然としないが、安座するものと思われる。着衣は内衣と上衣を右袵に着て（小袖と単か）、それを腰部で紐で留め結び目を表している。さらに両前膊部から膝頭及び背面腰下部を覆って地付きに達する衣（小袿か）を着する。

像高58.2㎝
髪際高55.5㎝　頂－顎18.3㎝　面長14.8㎝
耳張14.9㎝　面幅12.8㎝　面奥16.8㎝
胸厚（左）15.5㎝（右）15.7㎝　腹厚20.7㎝
肘張37.4㎝　膝張46.6㎝　坐奥39.6㎝

1躯

福井県指定
指定年月日:20200804

宗教法人大湊神社

有形文化財(美術工芸品)