文化遺産オンライン

坂本龍馬関係書状 文久三年六月二十九日 坂本乙女あて

サカモトリョウマカンケイショジョウ ブンキュウサンネンロクガツニジュウクニチ サカモトオトメアテ

概要

坂本龍馬関係書状 文久三年六月二十九日 坂本乙女あて

サカモトリョウマカンケイショジョウ ブンキュウサンネンロクガツニジュウクニチ サカモトオトメアテ

歴史資料/書跡・典籍/古文書

1通

重要文化財

神戸海軍操練所時代の手紙。下関での外国艦船報復攻撃の件や「日本の洗濯」論、姉乙女が出家して他国へ出たいとの手紙へのからかいを含んだ諫める内容など。土佐勤王党への弾圧を心配する内容も含む。写真下段の手紙。 (追記)姉乙女の愚痴に付き合う龍馬の手紙。「この文は極大事のことなので決してひとにはべちゃべちゃ喋ってはいけませんよ」と冒頭部に記している。勝海舟の弟子となり海軍操練所の創設事業に加わっていた頃である。文久三年五月の攘夷決行に従い、長州藩が関門海峡を通過する外国船に砲撃を加えたのだが、その被害を受けた外国船を幕府が江戸で修理していることに怒り「そのような姦吏をいっきに打殺し、日本を今一度せんたくいたし」云々と書いている。このあたりの文面は過激な攘夷思想の影響が色濃い。手紙の中盤には姉乙女から「出家して山奥にでも入りたい」との愚痴のような手紙が来たのに対して「それは面白い。やってみよ」などと全国無銭行脚の方法を長々と伝授している。もちろん冗談であり「それはやめろ」という意味なのだが、そこから姉弟の親密な関係をうかがい知ることができる。龍馬の自由な表現に溢れた文面である。(2016年 坂本龍馬展図録 宮川)

関連作品

チェックした関連作品の検索