色絵三番叟香炉
イロエサンバソウコウロ
概要
能の演目である「式三番」の後半に演じる舞である「三番叟」をあらわした色絵の香炉である。直面でおどけた表情をみせる。頭部と背中の香を入れる部分が外せることができ、口と鼻が煙出しとなっている。衣装は、亀甲文、青海波文の地紋に松竹と鶴、宝相華文が描かれている。青色、緑色の絵具を基調とし、縁取りに金彩を用い、上絵付は厚く塗られている。顔と手、底部については無釉で、眉や目、口、そして烏帽子紐には色付けがされている。底部には、素焼きの際にできたヒビであろうか、その部分を青色の絵具で繕いながら、文様のように描きだしており、洒落た様子となっている。