翠柳芙蓉白鷺小禽図
すいりゅうふようはくろしょうきんず
概要
翠柳芙蓉白鷺小禽図
すいりゅうふようはくろしょうきんず
諸葛監筆 (1717-1790)
しょかつかん
江戸時代、明和2年/1765年
絹本著色
133.4×52.7
1幅
落款:「乙酉孟冬湖南諸葛監写」
印章:「諸葛監印」(白文方印)「思文氏」(朱文方印)「画禅」(遊印、白文長方印)
来歴:池長孟→1951市立神戸美術館→1965市立南蛮美術館→1982神戸市立博物館
参考文献:
・神戸市立博物館『まじわる文化 つなぐ歴史 むすぶ美―神戸市立博物館名品撰―』図録 2019
・國立故宮博物院特別展『交融之美 神戸市立博物館精品展』図録 2019
・神戸市立博物館特別展『コレクションの精華』図録 2008
・千葉市美術館『江戸の異国趣味―南蘋風大流行』展図録 2001
・神戸市立博物館特別展『花と鳥たちのパラダイス』図録 1993
諸葛監(1717-90)は、江戸の人。長崎へ行くことなく、独学で南蘋風を学んだ絵師です。裕福な家に生まれたが、家産を破るほど古画を集め制作に熱中したと伝えられています。中国画に忠実なあまり、独自性が見られないなどと酷評されるほど、その実際の作品は日本人離れした神経質と粘着質に満ちています。それでも本図は、全体の色彩構成や構図に抑制が効いていて、その執拗な描写が良い意味で際立っています。宋紫石(1715-86)に先立つ、江戸南蘋風花鳥画の優品として貴重です。
【長崎ゆかりの近世絵画】