欅造盛器
けやきづくりもりき
概要
木工芸の技法の種類は多く、板を組み合わせて箱などを作る指物、木塊を手作業で刳り抜いて器などを作る刳物、木材を轆轤で回転させながら刃物で削る挽物、薄板を環状に曲げる曲物などの造形技法のほか、異なる素材をはめ込む木象嵌などの装飾技法がある。
本作品は、製材した後約20年間乾燥させた欅材を素材とし、挽物技法で制作した高台付きの盛器。高台には金線象嵌を廻らす。口縁部に朱漆の摺漆を2回施し、中心から口縁部にかけては生漆の拭漆を重ねて仕上げている。大振りの簡素な形態で、口縁部もやや厚めの力強い造形の作品である。
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国(文化庁 工芸技術資料)