魚文抱壺
うおもんだちびん
概要
琉球陶器は、東アジア・朝鮮・中国さらには薩摩などから技法を導入し、それらを沖縄風に融和させ、独自の陶芸を発展させてきたものである。特に17世紀後半に琉球王府が振興を図って以来、壺屋を中心として生産されてきた。その品種や器形は多様で、独特のおおらかな造形がみられる。陶土には地元の白土や赤土を使い、灰釉には沖縄に豊富にある珊瑚石灰岩を混入して用いるなど、沖縄の風土と素材が十分に活かされている。
本作品は、白い化粧掛けをし、そこに作者の得意とする躍動感に溢れた魚の文様を線彫りして、色釉を施したもの。抱瓶は携帯用の酒器。
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国(文化庁 工芸技術資料)