庫蔵寺のコツブガヤ
こぞうじのこつぶがや
概要
カヤノキはイチイ科のわが国固有の常緑針葉樹で、山形、宮城県以南の温帯に分布している。コツブガヤは、種子が仮種皮を含めて、その直径が(18〜20ミリメートル)通常のカヤに比べ小さいのが特徴で、わが国固有のカヤノキの一変種として学術上価値が高い。
庫蔵寺のコツブガヤは、庫蔵寺の樹叢内にあり、目通り幹周4・5メートル、樹高25メートル、落雷により先端は失われているものの樹勢は旺盛である。本変種としては、宮城県の小原のコツブガヤが国指定の天然記念物となっている。
本樹は、カヤノキの巨樹として鳥羽市の天然記念物(昭和45年3月24日)に指定されていたが、平成3年の調査でわが国2本目のコツブガヤであることが判明したため、今回指定しその保存を図ろうとするものである。