遠江国分寺跡
とおとうみこくぶんじあと
概要
字境松ノ地内ニ土壘及土壇ヲ存シ又礎石アリ地域内ヨリ奈良朝時代ノ特微アル古瓦ヲ出ス
字国分寺にあり、金堂跡及びその正面西方に塔跡が存するが、昭和二十六年九月発掘の結果、金堂跡より複廊の廻廊が通じ中門に及ぶことが認められ又講堂跡・南大門跡の位置もほぼ明かにされた。寺域は方100間を■周囲に土塁をめぐらして営まれたものとみなされ、西側にその遺構がよく残存している。建築跡附近より奈良時代に属する多数の鐙瓦・宇瓦等が発見された。
この寺跡は金堂跡・塔跡をはじめとして中門跡・講堂跡の位置も認められ廻廊跡も亦ほぼたどられ且つ土塁の一部も残存し旧規模よく存し国分寺跡としてきわめて顕著であり学術上の価値が深い。