会津の製蝋用具及び蝋釜屋
あいづのせいろうようぐおよびろうかまや
概要
会津の蝋燭作りは、只見川及び阿賀野川沿いに成育する漆の木の実蝋を原料として営まれ、江戸期には藩主の漆樹栽培の奨励と製品の専売制度によってその生産量を高め全国的に有名な産地であった。明治期以降も農山漁村の灯火として需要に応じてきたが、やがて電灯の普及に伴って昭和40年前後で衰滅した。
この資料は、会津地方で使用された製蝋関連用具をとりまとめたもので、残存する数少ない蝋釜屋1棟も含む。木の実ふかしや蝋しぼりに使われる製蝋用具、芯巻き・蝋とかし・蝋燭かけなどに使う蝋燭製作用具をはじめ、木の実の採集調整用具や関係の仕事着・運搬交易用具などを網羅し、また製作工程を知ることのできる半製品なども含まれている。