越後姫川谷のボッカ運搬用具コレクション
えちごひめかわだにのぼっかうんぱんようぐこれくしょん
概要
この資料は、塩の道として全国的にもよく知られた姫川沿いの旧松本街道で塩などの海産物の運搬を生業としたボッカが使用した用具類である。ボッカとは荷を背負って運搬する方法を指す言葉であり、また運搬に従事する人を指していう言葉でもある。
この地域のボッカは、糸魚川から長野県の大町、松本へ日本海の塩や海産物などの運搬にあたったが、通年でボッカをする常ボッカと、農閑期と冬のみボッカをする並ボッカがあり、いずれも生活を支える大きな現金収入であった。
この資料は、背負運搬用具、牛方運搬用具、携行用具、衣類、その他に分類され、それらに関する用具類が網羅的に整理収集されている。例えば、背負運搬用具には、荷を付ける用具であるショイコと小休止にショイコを支えたり、道をならしたりするのに使ったニヅンボウなどに特色があり、ボッカは、これらの用具を使って一度に約25貫(約94㎏)もの塩や海産物を背負うことができた。