白衣観音図   びゃくえかんのんず

絵画 / 室町

  • 赤脚子
  • せっきゃくし
  • 日本
  • 室町時代  
  • 紙本墨画淡彩
  • 縦93.6㎝ 横35.0㎝
  • 一幅
  • 東京都港区南青山6-5-86
  • 根津美術館
  • 重要美術品

観音菩薩の三十三変化相(へんげそう)のひとつである白衣観音は、水墨画に数多く描かれたが、白衣を纏(まと)い山中の波打ち寄せる岩上で寛(くつろ)ぐ姿は経軌(きょうき)には説かれない。おそらく唐代以降、禅宗教団内での自由な発想から生まれたものであろう。図中に「赤脚子」の印を捺した筆者赤脚子の伝記は不明だが、画風から明兆(みんちょう)に代表される東福寺画系に属する絵師と考えられる。本図とほとんど同図様の明兆74歳筆「白衣観音図」(静岡・MOA美術館蔵)が現存することからも、両者の密接な関係が想定される。

白衣観音図   びゃくえかんのんず
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