大船渡のまるた
おおふなとのまるた
概要
古来から大船渡湾内の漁撈(アワビ・ワカメ・ノリなどの採取)に用いられたまるきぶねの代表的なものである。
この地方では、大正期までは「まるた」または「だんべ」と呼ばれ、アワビ・ワカメ・ノリなどの採取用として用いられ、大正末期までは使用する舟の約3分の2までが「まるた」であったといわれる。
構造上、波風に流されることが少なく、安定性が大きいので作業に便利であった。
この「まるた」は昭和34年の指定当時、推定70~80年を経過しているもので、使用に耐える唯一のものであった。その製作技法、用法等は極めて典型的で貴重である。