リンデン伯「日本の思い出」
りんでんはく にっぽんのおもいで
概要
リンデン伯「日本の思い出」
りんでんはく にっぽんのおもいで
オランダ国王ウィレム3世の侍従長リンデン伯爵(1807~64)が、安政2年(1855)に来日し、長崎に滞在した時の印象を、帰国後に画集としてまとめたもの。製作はハーグのミーリング王立石版印刷工場で行われ、1860年から66年にかけて10回の配本で印刷刊行された。オランダ国旗がはためく出島、金比羅山や出島から眺めた長崎の街並み、唐寺、ジャンク船や御座船など様々な船で賑わう長崎港といった、近世の長崎らしい光景を色鮮やかに描き出す。
幕末長崎の姿は写真資料にも多く伝わるが、色彩を伴う点は写真資料には無い、多色刷り石版印刷による本作品の特徴といえる。
図版と解説文が完存し、かつ配本当時の状態をとどめる点、大変貴重である。
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九州国立博物館