十二ヶ月蒔絵杯
ジュウニカゲツマキエハイ
概要
春の七草の杯と同じ作者による杯。とびきり精緻な蒔絵で、正月の万歳、二月の初午、三月三日の闘鶏、四月八日の灌仏会、五月五日の端午の節句、六月の大祓えまたは御霊会、七月二十四日の地蔵会、八月の放生会、九月九日の重陽、十月の大原女、十一月の火焚祭、十二月の雪まろばしを描いている。裏面は、若松、梅、桜、藤、菖蒲、牡丹、朝顔、尾花、里芋、茸、椿、水仙となっており、行く年と来る年を見とおすかのような趣向である。飛騨高山の旧家、岡村家が、自家所蔵の月次絵をもとに特注した。