龍虎獣帯鏡
リュウコジュウタイキョウ
概要
中国後漢時代の銅鏡。つまみの周囲に四頭の龍虎の図像。その外側の文様帯に神像と従者・軽業師・龍・虎・獣などの鮮明な画像と六個の小型の乳を配置している。銘帯には「池氏作竟真大巧~」など22文字の銘文を入れている。周縁の文様帯には龍文・獣文を入れ、その間の五カ所に円文を配置する。その円内には蟾蜍を1、鳥(烏)を1、内行花文を1、銭貨文(「半□五」)を2、入れている。漢代の神仙思想を反映した文様で見所が多い。鏡面は若干の腐食があるが、状態は比較的良好である。 鏡全体は銹も少なく、黒色を呈し、鋳上がりが鮮明で銅質も良い。銅鏡のなかでも優品とすることができる。昭和10年8月に重要美術品に認定されている。