延暦寺元三大師御廟拝殿
えんりゃくじがんざんだいしみみょうはいでん
概要
元三大師廟所は、延暦寺横川の再興に尽力した良源(912~985)を祀る。
元三大師御廟拝殿は、御廟の前に建ち、寺蔵文書から江戸時代中期(1661~1750)に建立されたと考えられ、元亀2年(1571)の伽藍焼失以降、16世紀から17世紀にかけて復興された主要堂舎のひとつである。
拝殿は三間四方の拝所に間口一間の収納部屋を付属した2部屋からなる平面構成で、県内の神社に多く見られる三間四方の拝殿と比較すると非常に珍しい。また正背面に板扉を設けること、側面を板壁で囲うことなど、閉鎖的な点も県内の神社の拝殿には見られず、御廟の拝殿としての特徴を備えた建築として貴重である。