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箱木家住宅 土蔵

はこぎけじゅうたく どぞう

概要

箱木家住宅 土蔵

はこぎけじゅうたく どぞう

城郭建築 / 江戸 / 近畿 / 兵庫県

兵庫県

江戸時代/1818~1830

土蔵造、2階建、切妻造、桟瓦葺、西面庇付

桁行4.925m、3.94m延床面積 38.8㎡

1棟

神戸市北区衝原字道南1-4

箱木 眞人

有形文化財(建造物)

箱木家土蔵は主屋とともに元の敷地から移築された建物で、主屋の南東に西正面で建っている。主屋との位置関係は元の敷地での状態を再現しており、江戸時代の箱木家の状況を示す重要な建物である。当初は米蔵として使用されたという。
 規模は桁行五間(約4.9m)、梁間四間(3.9m)で、土蔵造、内部2階、切妻造、桟瓦葺である。西側に出入り口を設け、その上に下屋庇を付ける。本体は全体を土壁で塗込め、漆喰塗とする。腰から下は縦板張である。屋根は、塗り込めた土蔵本体の上に合掌を組んで母屋、垂木を置いた鞘組みとし、桟瓦葺きとする。
柱は栗の角柱で、四方の壁面に半間ごとに立つ。桁行五間、梁間四間で、通し柱である。出入り口の位置では北にずらしている。2階の床は、東西の対向する柱に長方形断面の梁を渡し、その上に床板を張る。南北の妻面の柱のうち、中央の3本は両側の柱よりも屋根勾配の分だけ高く、天秤梁を支える。南北の天秤梁の中央に地棟を架け、その桁行き中央の位置に登梁をかけて合掌を組む。登梁の位置には柱はないので、軒桁の下に入れた短い桁行梁で支える。この桁行梁はその南北の柱で受けている。これらの上に母屋、垂木を掛け、野地板を張る。壁は、内部は真壁、外部は大壁で漆喰塗りである。
建具は、出入り口の大戸が土戸二枚、網戸と板戸が各一枚である。二階の小窓の戸は、土戸と網戸が各一枚である。
移築時に傷んだ部材を取替えている。下屋庇、鞘組の屋根、2階床板、野地板は新しい取替え材である。1階床板は古材であるが、位置は動いている部分があるとみられる。構造材では、東面の北から3本目の柱、北面の天秤梁、2階床梁の北から3丁目が取替え材と見られる。移築前の材は古風な手斧仕上げである。また、移築前の全景が写る写真では、南妻面は全体が縦板張りであり、下屋庇は現状より大きかった。それ以外の大きい変更はなく、屋根と下屋庇を除く土蔵の本体はほぼ当初材で再建され、建設当初の形態が保たれている。

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