高山浦絵図
たかやまうらえず
概要
宇和島藩が高山浦(愛媛県西予市)を測量して作製した絵図。宇和海沿岸部に位置する高山浦は、元禄9年(1696)のデータで、田が16町6反余り、畑が53町1反余り。本図からも用水が確保できる谷間の限られた土地しか田として開発されておらず、山のあちらこちらに段々細がつくられている様子が見て取れる。また、高山浦の地先の海には、たくさんの地名の網代(漁場)が記されている。高山浦では、宇和島藩初代藩主伊達秀宗の宇和島入国以前から操業していた本網が3帖、入国以後に新設された結出網が4帖あり、これらの網代においていわし網漁が盛んにおこなわれていた。