千鹿頭社拝殿
ちかとうしゃはいでん
概要
千鹿頭社拝殿は寄せ棟造り、萱葺の建物で、棟札から文化8年(1811)年に再建されたことがわかっている。類例確認調査から松本市内には萱葺屋根拝殿が本件を含めて4件しか現存していないことが確認されている。
千鹿頭山山頂は林地区の千鹿頭社と神田地区の千鹿頭神社が併置する特異な境内を形成している。これは元和4年(1618)に松本藩の東五千石が高島藩に分割されることとなり、千鹿頭山の尾根が藩の境となったという歴史的背景を持っている。千鹿頭社拝殿もこうした背景のもと、千鹿頭神社拝殿より東側(林側)に建てられている。