三鏡(大鏡・水鏡・増鏡)
さんきょう(おおかがみ・みずかがみ・ますかがみ)
概要
平安時代後期から南北朝期成立の紀伝体の歴史物語「大鏡」(八巻)・「水鏡」(三巻)・「増鏡」(十巻)を「三鏡」と称して、江戸時代後期に刊行したもの。「大鏡」は嘉祥3年(850)から万寿2年(1025)までの歴史を紹介する。「水鏡」は神武天皇から仁明天皇までの事績が記され、「増鏡」は治承4(1180) 年から元弘3(1333)年までの事跡を編年体で記す。伊予国関係では、「大鏡」に承平・天慶の乱(関東の平将門の乱、瀬戸内海の藤原純友の乱)に関する記述があり、将門と純友が共謀して乱を起こしたとが記されている。史実か否かは不明であるが、大鏡成立時には共謀説が流布していたことがわかる。
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愛媛県歴史文化博物館