平野屋新田会所文書
ひらのやしんでんかいしょもんじょ
概要
本資料は、江戸時代中期に開発された深野南新田・河内屋南新田の管理施設であった平野屋新田会所において継承されてきた古文書群で、外部に売り出されていたものを平成12年に大東市が購入し、所有しているものである。
今回指定したのは、近世から近代に属する古文書のうち江戸時代(古文書の性格や連続性を考慮して明治時代のものも一部含む)のもので、総数677点である。書かれている内容から(イ)土地、(ロ)租税、(ハ)法令、(二)村政、(ホ)水利(土木を含む)、(ヘ)戸口、(ト)身分、(チ)農業、(リ)商業、(ヌ)金融、(ル)交通、(ヲ)凶祭、(ワ)宗教、(カ)習俗に分類することができる。
新田開発までの経緯や年貢の推移、新田の管理に関する文書や、水路の管理や樋門の整備、周辺の旧村との用水・悪水に関する取り決め等水利問題に関する文書、新田内に居住する人々を管理するための「人別手形」等の文書等が含まれており、会所の役割を考えるうえでも参考となる文書類である。
現在の大東市の礎を築いた深野池の新田開発、そこに設けられた「会所」の機能と役割、そしてそこに居住した人々の生活等、大東市域のなかでも平野部における江戸時代の実態を知るうえで貴重な歴史資料である。