吉田祭礼絵巻
よしださいれいえまき
概要
宇和島市吉田町の八幡神社の祭礼を描いた絵巻。吉田祭は現在、毎年11月3日に行われる。江戸時代から賑やかな祭礼として有名で、現在でも鹿踊や牛鬼、人形屋台(地元で「御車」もしくは「練り車」と呼ぶ)、船型屋台(「御船」)、四ツ太鼓、七福神など様々な練物が登場する。本資料は、天保6(1835)年の原本を、大正5年に当時地元の高等小学校2年であった中野恒吉が写したものである。牛鬼、鹿踊、ホタなど愛媛県南予地方各地の祭礼に登場する独特の練り物が描かれており、江戸時代の祭礼の様子がわかる資料として貴重である。吉田祭礼絵巻は八幡神社・宇和島市立吉田図書館・伊予史談会等がそれぞれ所蔵している。各絵巻とも屋台や練り物の種類、順番はほぼ同一であるが、屋台を曳く人数、見物人の有無などに若干の相違がある。