勝幡寺 元三大師みくじ関係資料 一式
しょうばんじ がんざんだいしみくじかんけいしりょう いっしき
概要
勝幡寺 元三大師みくじ関係資料 一式
しょうばんじ がんざんだいしみくじかんけいしりょう いっしき
江戸時代(一部推定を含む)
みくじ箋の版木は全部で9枚(補作1枚を含む)。材質は山桜、彫刻は薬研彫り。縦約21.0㎝、横約85.0㎝、厚み約1.8㎝の長方形。9枚の内、8枚については、彫師の違いはあるが、ほぼ同時期に作られたもの。補作1枚は彫りが浅いことより、後年のものと考えられる。両端には拍子木のような四角柱(反り止め)が取り付けられており、版木より厚く、重ねた時に傷まないよう工夫されている。両端をレール状に加工し、全て同方向でスライド式に通す。文字は左右逆に彫られている。表・裏に彫られ1~100番までのみくじ箋が制作できる。一面にはみくじ箋6枚分が彫られ、各面はさらに3枚分ずつに分けられ、天地を逆にする。9枚目の版木は片面で、3枚分と1枚分に分けられる。みくじ箋の内訳は、大吉17枚、吉36枚、小吉6枚、末(スヱ)吉6枚、半吉3枚、末小吉3枚、凶29枚である。
みくじ箱は角柱で、材質はスギと思われる。表面は漆塗り、四方角は朱塗り、白色の下地を塗布する。本体に別製の台座が付く。台座の入隅には金箔を施す。正面には、比叡山の印と「元三大師」の表記があり、番号が記された「みくじ竹」99本(1本欠損)が入っている。天板前方の一辺に、みくじ竹を取り出す孔(縦0.4㎝、横1.8㎝)がある。本体底板後方中央にはスライド状の取出口(縦6.5㎝、横4.5㎝)がある。みくじ竹は先端部より約1.0㎝を削ぐ。台座裏面は当初の漆が剥落、本体部分にも漆の剥落が見られる。残存するみくじ竹は99本(1本欠損)で、後補のものあり。
みくじ箪笥は長方形。5列×20段の引き出し式になっている。白木製で材質は不明。裏板は3枚、底板は1枚仕立て。左右の側板には取手金具が2個ずつ付いている。正面上下両端には補強金具を付ける。引出しには中央に環金具が1個付く。製作には木釘を使用。版木9枚の内1枚は補作。全てに数箇所の入木(いれぎ)痕跡が見られる。反り止めが消失しているものあり。反り・割れ・虫損・動物によって齧られた跡もある。底部は虫損著しい。引出し金具、木釘の消失箇所あり
《 版木 》全9枚
① 表 第壱~第六 裏 第七~第十二
全長84.7㎝ 版木長82.4㎝ 版木幅21.0㎝ 厚み1.7㎝
② 表 第十三~第十八 裏 第十九~第二十四
全長84.5㎝ 版木長82.2㎝ 版木幅21.0㎝ 厚み1.7㎝
③ 表 第二十五~第三十 裏 第三十一~第三十六 ・・・・・・・・・補作
全長84.7㎝ 版木長82.2㎝ 版木幅21.0㎝ 厚み1.7㎝
④ 表 第三十七~第四十二 裏 第四十三~第四十八 ・・・反り止め片方欠損
全長(80.7)㎝ 版木長79.4㎝ 版木幅20.0㎝ 厚み1.9㎝
⑤ 表 第四十九~第五十四 裏 第五十五~第六十
全長84.8㎝ 版木長82.5㎝ 版木幅21.0㎝ 厚み1.6㎝
⑥ 表 第六十一~第六十六 裏 第六十七~第七十二
全長84.1㎝ 版木長82.6㎝ 版木幅20.4㎝ 厚み1.65㎝
⑦ 表 第七十三~(第)七十八 裏 (第)七十九~第八十四 ・・・・()第の文字抜け
全長84.7㎝ 版木長82.4㎝ 版木幅21.7㎝ 厚み1.75㎝
⑧ 表 第八十五~第九十 裏 第九十一~第九十六
全長84.6㎝ 版木長82.4㎝ 版木幅21.1㎝ 厚み1.7㎝
⑨ 表 第九十七~第一百 裏 なし
全長71.2㎝ 版木長68.7㎝ 版木幅20.6㎝ 厚み1.8㎝
《みくじ箱》
全高 32.3㎝
本体高 29.5㎝ 幅 12.0㎝ 奥行 12.0㎝
台座高 2.8㎝ 幅 17.0㎝ 奥行 17.0㎝
《みくじ竹》
全長 21.9㎝ 幅 1.2㎝
《みくじ箪笥》
全高 81.4㎝ 幅 71.1㎝ 奥行 28.7㎝
引出し高 3.0㎝ 幅 12.4㎝ 奥行 26.1㎝
みくじ箋の版木- 9枚、みくじ箱-1個、みくじ竹-99本、みくじ箪笥-1基
島本町指定
指定年月日:20140401
不明
有形民俗文化財
勝幡寺は、行基が開基したと伝えられ、現在は真言宗に属する。
本尊は薬師如来立像(鎌倉時代、町指定文化財)。本寺には元三大師のみくじ関係資料の版木、みくじ箱、みくじ竹、みくじ箪笥が伝えられている。