谷津貝塚出土瓦塔
やつかいづかしゅつどがとう
概要
谷津貝塚出土瓦塔
やつかいづかしゅつどがとう
千葉県
奈良・平安時代
谷津貝塚は習志野市の北西部に位置し、菊田川低地と海老川低地とに挟まれた台地上に立地する。旧石器時代・古墳時代・奈良時代・平安時代・中世・近世にわたる複合遺跡であるが、中心は奈良時代・平安時代の大規模集落である。この集落は7世紀末に開発され、9世紀前半に最盛期を迎え、10世紀前半まで継続した。下総国府と上総国府を結ぶ古代東海道沿いの拠点的集落の一つであり、現在までに竪穴住居跡450軒以上、掘立柱建物跡240棟以上が発見されている。この中には9世紀前半の大型掘立柱建物跡群、墨書土器・打ち欠き土器を含む大量の供膳具土器類が投棄された鍛冶工房が含まれる。
本件の瓦塔とは、須恵質・土師質のやきもので作られたミニチュアの仏塔である(仏堂を模した瓦堂も含む)。建物の中などに安置され、礼拝の対象とされていた可能性が高い。谷津貝塚ではいずれも破片で屋蓋部5点、初軸部1点が出土した。全形を復元することはできないが、2~4個体と推定される。
1 長さ<3.9cm> 幅<7.4cm> 厚さ2.4cm
質量<95.0g>
2 長さ<5.9cm> 幅<8.9cm> 厚さ2.6cm
質量<211.0g>
3 長さ<14.4cm> 幅<6.4cm> 厚さ2.8cm
質量<175.0g>
4 長さ<4.9cm> 幅<4.7cm> 厚さ2.4cm
質量<74.0g>
5 長さ<5.0cm> 幅<8.0cm> 厚さ1.3cm
質量<51.3g>
6 長さ<6.6cm> 幅<4.5cm> 厚さ1.4cm
質量<32.9g>
< >は残存値を示す
6点
習志野市鷺沼二丁目1番10号
習志野市指定
指定年月日:20151109
習志野市
有形文化財(美術工芸品)