冨嶽三十六景《甲州犬目峠》
ふがくさんじゅうろっけい こうしゅういぬめとうげ
概要
山梨県北都留郡犬目部落にある峠より眺めた富士。犬目の地元では「遠見」という高台から見た富士を北斎が描いたと伝えられているが、実際の風景はだいぶ違っているようだ。北斎は旅人がふと目にした富士の感動を、そのまま絵にしたのではないだろうか。春霞をへだて、一面緑で覆われたゆるやかな坂道。小さく描かれた人物が、この眺望の穏やかな自然と時間の流れを強調している。
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公益財団法人 東京富士美術館