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涅槃

ねはん

概要

涅槃

ねはん

日本画

児玉希望  (1898(明治31)年-1971(昭和46)年)

コダマ・キボウ

昭和38年/1963年

絹本彩色

156.0×150.5

鮮やかな色彩と不思議な形態の乱舞。しかしよく見ると、蓮のような花がところどころ描き込まれていることに気づきます。作品名の「涅槃」とは、仏教における悟りの境地あるいは釈迦の入滅(死)を表す言葉で、古くから仏画の主題としてもしばしば取り上げられています。沙羅双樹の下、右脇を下にして横たわる釈迦と、その死を嘆き悲しむ十大弟子・菩薩・羅漢…。本作は抽象的な表現を取り入れながらも、画面中央部には釈迦の衣服の文様を思わせる描写が見られるなど、伝統的な涅槃図もかなり意識されています。
作者の児玉希望は、現在の広島県安芸高田市高宮町の生まれ。東京で川合玉堂に師事。生涯を通じて幅広い画風に挑み続けた日本画家です。古典研究に基づく山水・花鳥・人物のみならず、華麗な色彩による洋画的表現、抽象画、仏画など、実に多彩な作例があります。また、後進の指導にも熱心で、その門下からは奥田元宋や佐藤太清など、現代日本画壇を代表する多くの作家が輩出しています。

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キーワード

児玉 / 希望 / 涅槃 / 玉堂

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