東海道五拾三次之内 12 三島《朝霧》
とうかいどうごじゅうさんつぎのうち 12 みしま あさぎり
概要
早朝に宿をたつ旅人にスポットをあて、朝霧の立ちこめる回りの情景をシルエットで描き出した、広重の力量が光る版図である。広重はこのシルエットによる描写を、京都四条派に学んだという。この「三島」の図については、昭和59年(1984)に新聞で取り上げられ大きな話題となったことがある。画中、駕籠人足の足の指が、何と6本あるというのだ。後ろで駕籠をかつぐ人足の右足の指を数えると、なるほど確かに足の指が6本ある。他の版図にも、六本指の男は登場しているようなので、探してみるのも一興かもしれない。
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