題目立
だいもくたて
概要
奈良県東北部の上深川の八柱(やはしら)神社の秋祭(10月12日)において、数え17歳の青年たちを中心に演じられる語り物芸である。
「厳島」「大仏供養」「石橋山(いしばしやま)」の三番が伝承されている。若者達は本殿下の舞台に立ち並び、台詞の順番と役名が告げられると名乗りを上げ、続けて会話体につづられた長い物語の詞章を謡うように語る。物語の登場人物を一人一役で語る。語りの最後には「フショ舞」が舞われる。演者の一人が扇をかかげ、足踏み強く舞う。
題目立は、類例の少ない語り物の芸能であり、中世の芸能の姿をうかがわせるなど特色がある。