大日堂舞楽
だいにちどうぶがく
概要
八幡平の大日堂で正月2日に演じられる芸能で、伝承では、養老年間(717~24)に都から下向した楽人によって伝えられた舞楽がその起源とされている。大里(おおさと)、谷内(たにない)、小豆沢(あずきさわ)、長嶺(ながみね)の4集落がそれぞれ異なる舞を伝承しており、能衆(のうしゅう)と呼ばれる人々が世襲で舞を継承している。
4集落の能衆による「神子(みこ)舞」と「神名手(かなて)舞」、小豆沢の「権現舞」と「田楽舞」、大里の「駒舞」「鳥舞」「工匠(こうしょう)舞」、長嶺の「烏遍(うへん)舞」、谷内の「五大尊(ごだいそん)舞」の9演目が伝承されており、仮面をつけたり採物(とりもの)を持つなどして笛や太鼓の囃子で舞われている。
大日堂の舞楽は、演じ手の所作などに中世の芸能の古風さをうかがわせ、また、当地で独自に変化をした諸相をみせ、特色がある。