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肥前陶器窯跡

びぜんとうきかまあと

概要

肥前陶器窯跡

びぜんとうきかまあと

史跡 / 九州 / 佐賀県

佐賀県

武雄市武内町真手野、唐津市北波多稗田・町田・佐賀西部森林計画区、多久市多久町

指定年月日:19400210
管理団体名:武雄市(昭15・3・14)

史跡名勝天然記念物

何レモ丘陵ノ斜面ヲ利用シテ築キタル登窯ナリ 文録年間朝鮮ヨリ渡來セル陶工宗傳等ガ武雄城主後藤家信保護ノ下ニ築キタルモノト傳ヘラル 元和四年宗傳歿後一族ノ同國有田ニ移ルニ及ビ遂ニ廢窯トナレリ 内田、黒牟田ニ字地内ニハ多夛クノ窯阯ヲ存セシガ破壞サレテ今■ニ字内田ノ地域ニアル小峠、太谷ノニ窯阯、字黒牟田ニアル錆谷ノ窯阯ヲ存スルニ過ギズ共ニ其ノ傍ニ物原トテ焼成陶器ノ殘缺ヲ遺棄セシ處アリテ其ノ出土品ニ依リ各窯作品ノ持色ヲ偲ビ得ラル
小峠窯阯ハ小峠ト呼バルル丘陵ノ斜面ニ在リ温座十七間ヨリ成リ全長約百三十五尺ニシテ一温座ハ兩壁ノ間幅約九尺七寸奥行約七尺一寸アリ 本窯ニ於テハ白磁、青磁、呉須染付ヲ作リ又俗ニ云フ鞘當燒ヲ特色トセリ
太谷窯阯ハ太谷ト呼バルル丘陵ノ斜面ニ在リ温座ハ破壞セラレタル分アリテ間數ヲ明ラカニシ得ザルモ、全長約二百八十七尺アリテ當地現存窯阯中最大ノモノト認メラル 本窯ニ於テハ赤、青、黄、黒等ノ諸色ヲ施シ又刷毛■アルモノ及大形作品ヲ特色トセリ
錆谷窯阯ハ錆谷ト呼バルル丘陵ノ斜面ニ在リ温座十六間ヨリ成リ全長約百五尺ニシテ一温座ハ兩壁間ノ幅及奥行共ニ等シク約六尺六寸アリ 而シテ窯阯内及物原出土品ヨリ見テ其ノ作品ハ稚拙ニシテ角形ノモノ多ク三窯阯中初期ニ屬スルモノトセラル
土師場物原山ハ字土師場ノ地域内ニ在リ此ノ地創窯以來燒成陶器ノ殘缺ヲ遺棄セシ所ニシテ堆積シテ丘陵ノ状ヲ呈ス物原ノ代表的ノモノナリ

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