松岡古墳群
手繰ヶ城山古墳
石舟山古墳
鳥越山古墳
二本松山古墳
まつおかこふんぐん
てぐりがじょうやまこふん
とりごえやまこふん
いしふねやまこふん
にほんまつやまこふん
概要
越前五山の一、吉野岳から北にのびた尾根の頂に所在する。標高160メートルという高所であり、眼下に九頭竜川が流れ西に越前平野を一望しうる景勝の地に築かれている。
本古墳は急峻な尾根を巧みに利用していることもあって、前方後方墳とも前方後円墳とも決しがたい状況にあるが前者の可能性がつよい。墳丘は全長128.4メートル、後方部の一辺78メートル、同高さ19.7メートル、前方部長さ50.4メートル同幅56.5メートル、同高さ15.2メートルを測り、北東に向いている。墳丘の裾には幅2メートルの平坦面が墳丘を一周しており、くびれ部に近い所に一種の造出し風の突出部があり、さらに先に低い封土が見られる。墳丘は2段築成で、傾斜面には河原石の葺石が、また段築平坦面や墳丘頂では円筒埴輪、朝顔形埴輪が立てられている。本墳は、前方部がバチ状に極端にひろがる特異な形態をもっており、その形態には注目される点が多い。石室などの埋葬施設が未調査のため詳細は決しがたいものがあるが、墳丘の形態、立地、埴輪などの在り方からみて4世紀末葉から5世紀初頭に位置づけられる古墳としてきわめて重要なものであり、またその規模も北陸地方屈指の巨墳として注目されるものといえるであろう。