白久の串人形
しろくのくしにんぎょう
概要
この芸能は埼玉県秩父郡荒川村大字白久に伝承される人形芝居の一種で、その源は文久元治年間に始められたといわれる。人形は二本の竹串を使って操つるので串人形と呼ばれている。人形は全長六十~七十センチの小人形で二人遣いである。主遣いは左手で支え棒を持ち人形を固定させ、右手は胴から下っている篠竹を持ち、引き栓に親指をかけて首を動かす。手遣いは主遣いに重なるように座って両手を前方に差し延べ、人形の袖口からその手首に差し込んである長さ約五十センチの竹串を操って人形の手さばきをつける。舞台は幅四メートルの腰幕を張り、その奥に約一、三メートルの間をおいて二重幕を張り遠見やふすまをつるす。浄璃瑠はもと説経節であったが、現在は義太夫節である。「御所桜堀河夜討」、「傾城阿波の鳴門」、「生写朝顔話」などを上演する。(毎年四月十八日公開)
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