伊勢物語(伝民部卿局筆本)
いせものがたり
概要
綴葉装。料紙は無界斐紙を用い、半葉十行に書写する。本文は「春日野のわかむらさきの」の歌の段以下一一五段、歌数は一九八首を収める。本書は伊勢物語の諸伝本中所収段数のもっとも少ない略本に属し、巻末に「此本者高二位本朱雀院のぬりこめに」云々と記される如く朱雀院塗籠本と呼ばれ、定家の流布本などと比較して章段の順序、出入、結合、分離など異同が多く、伊勢物語の古態を伝えて注目される。筆者は識語に民部卿局と伝えるが、ほぼ同時代の書写とみられる。
いせものがたり
綴葉装。料紙は無界斐紙を用い、半葉十行に書写する。本文は「春日野のわかむらさきの」の歌の段以下一一五段、歌数は一九八首を収める。本書は伊勢物語の諸伝本中所収段数のもっとも少ない略本に属し、巻末に「此本者高二位本朱雀院のぬりこめに」云々と記される如く朱雀院塗籠本と呼ばれ、定家の流布本などと比較して章段の順序、出入、結合、分離など異同が多く、伊勢物語の古態を伝えて注目される。筆者は識語に民部卿局と伝えるが、ほぼ同時代の書写とみられる。
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