寺野の三日堂ひよんどり
てらののみっかどうひよんどり
概要
この芸能は、静岡県引佐【いなさ】郡引佐町渋川寺野の寺野観音堂の祭のおり(一月三日)に演じられる一種の田楽能ともいえるもので、その本旨は田遊びとして行なわれ、別におこないなどとも呼ばれる。
また、ひよんどりの名は、演目中の鬼の舞で松明の火を乱打するところを火踊とも呼び、その転訛したものであろうともいわれる。
芸能は、まず神下しにはじまり、御神楽と万歳楽・三ッ舞・片剣舞ともどきなど十三番の曲で進行し、舞は正面二回の五方に舞うことを基本とする。もとは万歳・松影・田農などふくめて計二十番が徹宵して行なわれたという。
また現行曲のなかに復演出のもどき芸のふくまれている点などは、中世芸能史の資料として貴重なものである。
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