久里双水古墳主体部出土品
一、平縁盤龍鏡
一、碧玉製管玉
一、鉄製刀子
くりそうずいこふんしゅたいぶしゅつどひん
ひらぶちばんりゅうきょう
へきぎょくせいくだたま
てつせいとうす
概要
久里双水古墳主体部出土品
一、平縁盤龍鏡
一、碧玉製管玉
一、鉄製刀子
くりそうずいこふんしゅたいぶしゅつどひん
ひらぶちばんりゅうきょう
へきぎょくせいくだたま
てつせいとうす
佐賀県
古墳時代前期前半
平縁盤龍鏡は、鏡背面より、赤色顔料が検出されている。完形品で、鏡背外区と鏡面の大部分は緑青に覆われているが、確認できる内区などの鋳上がりは良好である。鈕はやや小さく、内区は鈕を挟んで、左に有角の龍像、右に虎像が向き合う形で配置され、龍の3足と尾が鈕から派生する形をとる。龍虎両頭の間には、上端に円を描き三重突線を挟んで縦方向に流れる芝草文が表現される。内区外周には、内側から二重突線・櫛歯文がめぐる。龍虎いずれも輪郭が突線によって明瞭に示されており、その内側は半肉彫と突線により表現されている。一段高くなった外区には、鋸歯文が2条、約0.1㎝の溝を挟む形で配置され、さらに外側に0.4㎝の素縁部があり、平縁である。右側の虎像の背部と龍の尾の間に「子」という銘が認められる。それ以外の空間部分はすべて珠点によって充填されており、龍の左前足と後足の間に1個、左後足と尾の間に1個、そして尾を挟んで2個の計4個、ひとまわり大きな二重珠点がある。
碧玉製管玉は、2点とも碧玉製で、淡緑色を呈する。1点は、やや緑が濃い。ともに孔内面中央部に若干の凹凸がみられることから両側より穿孔されたものと考えられる。
鉄製刀子は、全体的に薄い錆に覆われている。
平縁盤龍鏡 直径12.85㎝、縁の厚さ0.8㎝、重さ498.6g
碧玉製管玉 長さ0.7㎝、直径0.35㎝、孔径約0.15㎝/長さ0.9㎝、直径0.35㎝、孔径0.2㎝
鉄製刀子 長さ現存長7.1㎝ 先端から関部分まで(刃部長)約5.3㎝ 刃部の最大幅約1㎝ 脊の厚さ最大約0.2㎝ 茎部厚さ上端が0.25㎝ 下端が約0.2㎝
4点(1面、2点、1口)
唐津市西城内1番1号
佐賀県指定
指定年月日:20110325
唐津市
有形文化財(美術工芸品)
平成6年度久里双水古墳学術調査委員会のもと九州大学との合同学術調査により出土