真言宗祖師像
しんごんしゅうそしぞう
概要
弘法大師坐像は、右手に金剛杵、左手に数珠をもち、興教大師坐像は、納衣中で組手をする姿に現わされる。弘法大師はわが国真言宗の開祖で、平安時代初期の僧。興教大師は新義真言宗の開祖で、平安時代後期の僧。いずれもわが国真言宗の祖師として、真言宗寺院(若澤寺も真言宗)にそろって祀られることが多い。両像とも豊かな体躯で、穏やかな面相をしている。寄せ木の矧ぎ目が目立ち、手先や持物を失ったり、塗りも落ちて傷みがひどい。しかし、真言宗の古刹若澤寺の歴史を伝える貴重な遺品の一つである。