旧徳川家松戸戸定邸 奥座敷棟
とくがわけまつどとじょうてい おくざしきとう
概要
旧徳川家松戸戸定邸は,水戸徳川家の第11代藩主の徳川昭武が中心となって建てた住宅で,竣工は明治17年4月である。
南にある表座敷棟を起点として,各棟が連続もしくは渡廊下で結ばれている。表座敷棟は,床・棚付で十畳の客間や八畳の書斎等からなる。
旧徳川家松戸戸定邸は,表向きの表座敷棟をはじめ,各座敷棟,玄関棟から内向きの施設まで全体がほぼ完存している大規模住宅として,重要である。
洋風を意識した庭園を築きながら,建物は基本的に伝統的な形式を用いており,明治前期における上流住宅の様態の指標となるものとして,歴史的価値が高い。