須須神社社叢
すずじんじゃしゃそう
概要
能登半島東北端の珠洲市狼煙町より西へ約4キロの海岸に近い所にある須々神社は、宮座宮および金分宮の2社よりなり、社叢も二分されている。
これらの社叢は、北部広葉樹林の原生林的様相を呈しており、小丘上における社叢の景観は、周囲と異なり、上層はスダジイが優位を占め、タブノキ、アカガシ、モミなども混生し、中層はヤブツバキが優占し、下層にはツルシキミ、ヤブコウジ、キンラン、ササバギンランなどが目立ち、暖地性の着生シダであるマメヅタ、カラタチバナ、オモトのほか、ミヤマカタバミ、カニコウモリなど冷温帯植物も生育する。
裏日本側の海岸沿いに分布する暖帯林の典型的なものの一つとして、学術上貴重なものである。