竹の子文志野筒茶碗 歌銘 玉川
たけのこもんしのつつちゃわん かめい たまがわ
概要
柔らかい志野独特の釉の中に、紅の竹の子が幻想的に浮かび上がっている。向付として作られたものであるが、あまりにもその姿が端正で美しいため、茶碗に用いられた。この茶碗は、かなり灰の混ざった長石釉が薄くかけられ、文様に古雅まところがあり、製作年代は比較的古いと思われる。「銘の「玉川」は、小堀遠州の第三子である小堀権十郎の命名で、『新古今和歌集』巻第六の「冬歌」に収められている左の歌による。岡谷家寄贈。夕されば汐風こしてみちのくの野田の玉川千鳥なくなり 能因法師
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