専修寺 如来堂
せんじゅじ にょらいどう
概要
専修寺は親鸞が嘉禄二年(一二二五)に開いたもので、寛正六年(一四六五)伊勢の一身田に新たに専修寺が建立されるまでは、真宗高田派の本寺であった。
如来堂(阿弥陀堂)を正面に置き、これと矩折りに御影堂を配した伽藍は、ほかの真宗寺院には例がなく、阿弥陀堂を重視する古式を残したものと考えられる。
御影堂は正側面三方を広縁とせず、矢来の間が分化せず、余間の床高を前後で変えるなど、一般の真宗仏堂とは違ったところがある。
如来堂は屋根が大きいプロポーションや細部の手法は時代相応であるが、平面や構造は一般の近世真宗仏堂とは違って、中世密教仏堂に似ている。
楼門、総門は独特の伽藍配置を知る上に重要である。