専修寺如来堂
せんじゅじにょらいどう
概要
専修寺如来堂は門信徒からの寄進により建立され,発願から25年後の延享元年(1744)に上棟された。御影堂と並び建ち,両堂により壮大な本山伽藍の中枢をなしている。
外観を禅宗様とする一重裳階付形式の仏堂として我が国で現存最大級の規模をもち,和様を基調とする御影堂と明瞭な対比をみせる。一方で,内部の平面構成は真宗本堂に一般的な形式を保持しており,巧妙な軸部構成により独創的で斬新な内部空間を構築している。
専修寺如来堂は,門信徒の篤い信仰に応ずる雄大な仏堂の実現のため,近世に進展した様々な大規模木造建築技術が遺憾なく発揮されており,我が国の近世寺院建築における到達点を示す貴重な遺構として,深い文化史的意義を有している。