日ノ浜遺跡出土の動物土偶
ひのはまいせきしゅつどのどうぶつどぐう
概要
・この動物土偶は、日ノ浜遺跡(函館市、旧恵山町)から出土した縄文時代晩期に属すると考えられるイノシシの幼獣(うり坊)を象ったものです。
・体長5.6㎝、体高4.2㎝で、鼻端部・両前脚・左後脚・胴部後上部が欠損しています。正面形は三角形状で胴部は太く、脚部は短くデフォルメされ、眼や耳などは省略されています。胴部には縦に5から6条の沈線により、うり坊の特徴である体部のしま模様が表現されており、この沈線を区画するように横に1本の沈線が上下に施されています。鼻端部の横には1条の沈線により牙が表現されています。
・北海道にはイノシシは生息していなかったとされていますが、北海道各地の縄文時代遺跡からイノシシの骨格や骨牙製の加工品などが出土しており、当時のイノシシの生息分布や縄文人の交易活動を考える上で貴重な出土品です。
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北海道(地方指定文化財)