木造地蔵菩薩立像
もくぞうじぞうぼさつりつぞう
概要
木造地蔵菩薩立像
もくぞうじぞうぼさつりつぞう
江戸時代
桧材、漆箔、彩色
頭部一材カ、水晶製白毫、彫目、板耳
体部前後左右に四材を寄せ、背面上部中央に長方形の背板を当てる。両肩矧ぎ、両手首先別材、全指欠失、両足先別材
光背は上下に四材を寄せ、飛雲文を彫り、天井より吊るし、背面襟元に当てる。
台座は三重蓮華座
頭部は黒漆地に金箔を押し、その上に後で赤漆塗り、焼け焦げた痕跡があり。
体部は白土下地に漆箔を施す。
大衣は白土下地、漆箔に黒線の円渦文と唐草文帯
を描き、朱彩
総高261㎝(台座・光背を含む)、
像高191.5㎝、頂~顎 35.6㎝、面幅23.0㎝
肩幅48.6㎝、背板高48.9㎝、背板幅23.8㎝
重量不明
1躯
有田町指定
指定年月日:20110426
個人
有形文化財(美術工芸品)
有田皿山の歴史において未曽有の惨事であった文政11年 (1828)の大火の際、皿山の殆どが焼き尽されたが、同地区では長年にわたり、大火が迫る中、信者の一人がこの大地蔵を背負って逃げ、今に守られてきたという話が伝えられてきた。実際に、上記の彩色記録の上部には「文政十一年八月九日の子の刻にあたり、激しい雨風の中で大火となったので、徳三郎が駆け付け、わが屋敷へ運んだ」という意味のことが墨書されていて、その言い伝えが裏付けられる